テロの引き金

共謀罪って何が問題なの?ポイントをしぼってわかりやすく解説します。

テロは今の時代どこでも起こりうる

第193回通常国会において、テロ等準備罪(通称、共謀罪)新設法案を含む「組織犯罪処罰法改正案」が採決されました。

あなたは共謀罪が何か話せますか?

なぜこんなに世間が騒いでるか、デモや抗議運動が盛んに行われているかわかりますか?

 

男性シルエット
テロを撲滅しようって法案じゃ無いの?
女性シルエット
なんか悪いことをしている人と一緒に居たらダメなんだよね?

 

できる限りポイントを絞って、共謀罪についてわかりやすく説明したいと思います。

参考

VALU社が送った内容証明ってなに?って方へ、内容証明郵便と【催告】についてのお話

 

共謀罪成立で騒がれている要因は大きく3つ

世界各地でテロがおこりまくっています。怖いです、本当に。

日本はテロがほとんどない安全な国だと言われて居ますが、明日は我が身です。

 

ましてや、2020年には東京オリンピックが開催されるので

男性シルエット
テロの対策が必要だ!

ということで、テロ等準備罪(通称、共謀罪)新設法案を含む「組織犯罪処罰法改正案」が採決されました。

 

それに伴い、全国各地で抗議デモやニュースでもその問題点が取り上げられています。

いったい共謀罪の何が問題なのでしょうか。

 

整理すると以下の点が問題(騒動)となっています。

  • 法案の決められ方に問題がある
  • 共謀は犯罪行為に当たらない?
  • 超監視社会の到来が現実的になる

この観点から共謀罪をみると、なぜこんなに騒がれているか理解がしやすいと思います。

 

共謀罪の問題点、そもそも法案の決め方に問題があった?

抗議

まず共謀罪について問題となったのは、その決め方です。

国会で強行採決、いわゆる数の力で押し切ったということですが、これが問題。

 

制定ありき(通すことが決まっていて)で審議されたことが

男性シルエット
本当に審議したと呼べるのか?

という問題が出ています。

 

本来、国会は

  • 全国民が一斉に同じテーマで話し合うことが出来ないから
  • 国民の代表(国会議員)が、代表者同士で話し合って

あーでもないこーでもないと議論を尽くした結果、決定したことは全国民の総意だとみなす。(だから守ろうね)

 

これが国会の本来の姿です。

 

しかし今回は法案を可決したい人たちがいっぱいいる状態だから、深い議論に因らずにすぐに手を挙げさせて決定しちゃお! ってなった。

これが、まず問題じゃね?

ってことなんですね。

 

男性シルエット
初めから採択したい人らばかりがいて、議論しなかったってこと?
プロフィールイラスト
ですね。明らかに人道的な法案とかならスピーディーさは必要ですが、共謀罪って私たちの生活にも大きく関わってきますから、反発の声が出てるんです。(後述)

 

ひょっとすると、担当大臣が無能でお話がうまくなく

男性シルエット
このまましゃべらせておくのはまずい…。

という思惑もあったかもしれません。

 

いずれにせよ。

とてもじゃないけど、国民の総意を反映した形じゃない!

といった観点や、

国民の理解も不十分なまま、法律を制定するのは何事だ!

と問題になっているのです。

 

プロフィールイラスト
確かに、共謀罪ってその中身よくわかりませんもんね。

 

 

共謀罪の問題点、犯罪と呼ぶには罪刑法定主義の原則が必要?

現場にあるテープ

そもそも論として、共謀罪が(根本的に)現行の法律に相容れない法律なのでは? という問題があります。

 

現行、日本の犯罪行為には刑法が適応されます。

刑法とは、ある行為を犯罪として処罰するために、犯罪とされる行為の内容とそれに対して科される処罰の内容が明確に規定されている法律です。

刑法以外の身近な法律としては、民法だったり日本国憲法などがありますね。

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【民法について】本人訴訟を行うために、法律の勉強を始めた私

 

法律によって定められた罪に対して、法律によって定められた罰を科すというのが、罪刑法定主義というものです。

男性シルエット
ちょっと難しいから、わかりやすく言って。
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こんな罪をしたら、こんな罰を与えますよ! ってのが罪刑法定主義ってことです。

 

人が人を裁くので、裁く人の気分によってコロコロと処罰の内容が変わってしまっては大問題です。

これを防ぐために法律で、犯罪行為とそれに対する罰を明確に定めています

 

犯罪及び処罰を明確に定めることで、犯罪の抑止力として機能させる目的もあります。

男性シルエット
こんな犯罪を犯せば、こんな処罰を受けるからやめておこう。

みたいな感じですね。

 

犯罪及び処罰は、行動が伴わないとだめ?

刑罰は、禁錮だったり、懲役だったりします。

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最上級は死刑です。

 

犯罪者のその先の人生や行動、命そのものを奪う内容が処罰の内容となっています。

言うなれば刑罰は、人権の制約に他なりません。

例え極悪人だとしても、人権はそれなりに尊重されるべきです。

プロフィールイラスト
守られすぎには反対ですが…。

 

刑罰を与えることは犯罪者の人権を他者が制約することなので、犯罪者の行動内容が刑罰を与えるに十分足る行為でなくてはなりません。

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わかりやすく言えば、殺人とか窃盗とかってことですね。安心・安全な生活を脅かすほどの行動をされたら、刑罰を与えましょうって。

 

そして、刑罰の対象となる犯罪行為=身体の動静によるものという原則が認められています。

  1. 現実に(未来予測ではなく、今まさに)
  2. 他人の権利(財産を自由に所有する権利など)や法益(法律上認められている権利)を侵害した時
  3. 犯罪を犯した者に対して

刑罰が適用されます。

 

ポイントは、権利侵害をした時点で初めて犯罪として成立し、刑罰等により処罰されるってことです。

 

共謀罪では具体的な犯罪行動によらずとも、共謀したという事実のみでこの処罰の対象とするというものです。

共謀したという事実だけで、犯罪行動と呼べるか?

これが、共謀罪の本質的な問題になっています。

 

共謀罪の問題点、コミュニケーションを図っただけで罪になるの?誰を監視するの?

隠れて会話

犯罪を取り締まるため、必要になってくるのは監視です。

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張り込みもその一つですね。

実は、共謀罪に該当するものはたくさんあり、そのため監視対象も多岐にわたります

 

会話・通話はもちろんのこと、メールやLINEなどSNS上のやり取りも(当然)監視対象です。

場合によっては、目配せ・瞬きなんかをしただけで共謀罪として罰せられる可能性だってあります。

 

テロを画策する連中は、ごく一部だと思います。

しかしその一部をあぶり出すために、非常に広い範囲のコミュニケーションツールが常に監視されることになります。

 

その対象とされる人は日本国民全てなのか、ある一定の団体に所属しているもののみなのか、はたまた過激派と呼ばれるものたちのみなのか、その辺りがどうもわかってきません。

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全日本国民だった場合、友達との日常会話ですら監視の対象ってことです。

 

どこで監視されているかわかりませんし、迂闊な事は喋れません。

誤解だったとしても、現認されればとりあえず逮捕されてしまいますからね。

 

これが行き過ぎた監視社会を生み出し、人権派っぽく言うなれば

言論の自由や表現の自由といった人権が保障されないのではないか?

と不安が増しています。

 

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人権うんぬんは抜きにしたとしても、常に捜査関係者に監視されているってのはあまりいい気分にはならないですよね。

 

どの程度のコミュニケーションをとったら、罪になるのか。

誰をどのくらい監視するのか。

これらが全くわかっていない(曖昧)だから、共謀罪は問題だ! っていう人たちがいるわけです。

 

法案には、自白による罪の軽減が組み込まれている

なんと共謀罪には、自白による減免規定が組み込まれており

ゲロったら罪が軽くなるよ!

って内容が入っています。

 

って事は、ですよ?

  • 自分が捕まりそうになったら嘘の情報を伝え、ゲロった事にして罪を軽くしてもらう
  • 取り調べの最中に、素直に言ったら罪が軽くなるぞ!という自白の強要を誘発させる

こんな可能性も出てきてしまいますね。

 

本当に無関係であれば、取り調べを経て釈放や不起訴になるでしょうけど、それも安心はしていられないですよね。

自白の強要だってあるだろうし、拘留されると精神状態がひどく不安定になるから、やってもないのにやった事にしたいって気持ちすら生まれてくるようですし。

 

まとめ

共謀罪の何が問題で、なんでこんなに騒がれているのか?というと

  1. 国会での話し合いが、強行採決だったので、この法案を通したい人達だけで勝手に決められちゃった形になっている事
  2. 現行の法律に照らすと、そもそも共謀段階では、犯罪行動とは呼べないので、処罰なんか出来っこない
  3. 全国民が監視対象だった場合、普段使っている電話、LINEですら監視対象になり、全て傍受される
  4. 共謀の内容は非常に多岐にわたり、まばたきや二人きりの会話ですらアウトとなる可能性だってある

こんなあたりが、共謀罪の問題点となっています。

特に2〜4については私たちの生活に密着してくる内容なので、知らなかったでは済まされません

 

テロを画策するような輩を逮捕するのは、大賛成です。

しかし現行の法律では、行動に移らないと逮捕も処罰も与えられない

プロフィールイラスト
テロが起きて命が奪われたり、危害が加えられたりしないと捜査機関は動けません。

 

それが犯罪を準備している段階で逮捕ができるようになるわけですから、より安全な社会を作れるという観点から言えば、共謀罪は非常に有用です。

しかし、問題はその中身。

詳しい内容が全く知らされていないってことなんです。

 

2017年5月26日の朝日新聞の世論調査によれば、審議が十分でなかったと考えている国民は60%に達し、法案をきちんと理解していない人は73%にもなるそうです。

そんな状態で採決させた意味とはなんなんでしょうね。

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それこそ国会議員を監視して、色々と知りたいことですね。

 

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